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最適なドライビング時のメガネ・サングラスの選び方にフォーカス。

記事を読むのに必要な時間:約7分
純粋な駆けぬける歓びとは、五感すべてを使って堪能するものです。しかし、運転中に最も多く使われるのは何と言っても左右の眼、つまり視力です。ドライバーは、必要な情報の約90%を視覚によって得ていると言われます。そこで、この記事では運転に最適なサングラス、そしてメガネを選ぶ方法をご紹介します。

2021/2/17

見る人を、診る。トーマス・ノイハン教授のオフィスは常に多忙です。ここでは75%の人がメガネかコンタクトレンズを身に着けていますが、これは驚くことではありません。なぜならノイハン教授は、30年以上のキャリアを持つ眼科のエキスパートだからです。ミュンヘンにあるALZ眼科の創設者であると同時に院長を務めるノイハン教授は、眼科における世界的権威の一人です。もちろん教授は、メガネやサングラスなどを運転時の着用する際の重要な知識も持ち合わせています。

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運転にメガネが必要になるのはいつからですか?

 

自分で確かめる方法があります。100メートル先の道路標識が見えなくなっていたら、あなたもメガネユーザーの仲間入りです。視力低下の初期の兆候としては、光に対してより敏感になったり、こめかみ周辺に圧迫感や緊張感があったり、長時間の読書の後に頭痛がするといったことがあります。視力検査では、近眼(近視)か遠眼(遠視)かを調べ、どのメガネが必要かを判断することができます。「左右いずれかの視力が0.5を下回るようであれば、運転時にメガネを着用すべき」とノイハン教授。運転に必要な視力は0.5から0.2までと国や州によって異なるため、最低限必要な視力を確認し、定期的に視力検査を受けるようにしてください。(日本の普通免許の基準は両眼で0.7以上、かつ、左右それぞれ0.3以上です。)また、20歳以上は4年に一度程度、運転にメガネが必要になってくる60歳以降は毎年検査を受けることをお勧めします。

運転中に調光レンズを着用しても大丈夫ですか?

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1960年代、二人の化学者が紫外線に反応するレンズを作ることに成功しました。しかし、ノイハン教授は「調光レンズの欠点は、温度によって暗さが変わることです。寒い場所では、暖かい場所よりもレンズが暗くなります。そして暗くなるまでと、再度明るくなるまでには時間がかかるため、運転中、例えばトンネルに入る時など明るさが急変すると、大きな障害になります。また、暗い基調色が入っているため、完全に透明になることはありません」と説明します。つまり、運転中の調光レンズ着用はお勧めできません。

(遠近両用)累進レンズは車の運転に適していますか?

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このレンズは実用的です。ひとつのメガネで、視力の複数の問題に対処することができます。まず、近くと遠くを見るレンズ間の度数の変化がなだらかになっていることが特長です。「近くと遠くを見るために2種類のメガネを持つ必要がなくなるため、累進レンズはとても便利です。」と語った後にノイハン教授はこう続けます。「しかし、各焦点の周辺部にはわずかな歪みがあり、真っすぐ前を見ないと焦点がはっきりと合わないという弱点もあります。それでも、ほとんどの人が短時間で慣れるため、日常的に問題なく使用できるのであれば、運転用のメガネとしても適しています。」

実際に機能する夜間専用グラスはありません。
トーマス・ノイハン教授
トーマス・ノイハン教授

眼科の世界的権威

夜間運転専用のメガネはありますか?

夜間の運転は、ドライバーの眼に大きな負担をかけます。体内時計も、今は休む時間だと身体に伝えます。暗くて視界が悪く、照明条件も頻繁に変化する環境に眼が常に適応しなければならないため、反応も必然的に遅くなるのです。黄色いレンズの夜間運転用グラスがさまざまなメーカーから発売されていますが、科学的、医学的な観点から見ると、その有効性には議論の余地があります。専門家たちによると、夜間運転用グラスに使用されているレンズには、視界を改善する機能はないそうです。教授の見解はどうでしょうか?「実際に機能する夜間専用グラスはありません。」ノイハン教授は即答します。「黄色ではなく、無色透明のレンズが一番なのです。」

夜間近視とは何でしょうか?

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夜間近眼(夜間近視)は、視力が正常な人にも起こり得る、特殊な形で現れる近眼です。日中には明瞭かつ鮮明に見えても、夜間には遠くのものを認識することが難しくなります。これに関して教授は「ほとんどの人が、夜間には若干近視になります。このため、夜間に視力検査を受けて、夜間運転用のメガネを作るということもできます」と述べています。

なぜ運転にアンチグレア・ガラスが向いているのですか?

ガラスは透明です。にもかかわらず、メガネ越しには、実際にはそこにはない光の点が見えることが多々あります。これらは、ガラスは透明です。にもかかわらず、メガネ越しには、実際にはそこにはない光の点が見えることが多々あります。これらは、背後からの光源がメガネに反射することによって生じるものです。そのためノイハン教授は、アンチグレア・ドライビング・グラスの使用を強く推奨しています。この特殊なメガネでは、水蒸気を使用して、厚みの異なるフッ化マグネシウムの極薄膜をガラス面の前後に付着させます。これによって光の波が互いに打ち消し合い、反射を起こらなくしているのです。特に、路面が濡れている時や降雪時、あるいは太陽光や対向車のヘッドライトが眩しすぎる時に、散乱光の反射を完全に抑えられます。しかし、アンチグレア・コーティングがすり減ってきた場合について教授に尋ねると「アンチグレア・コーティングを交換することはできません。傷ついたり摩耗したりしたら、新しいメガネを購入する必要があるでしょう」という答えが返ってきました。

運転用にはどんな暗さのサングラスが適していますか?

欧州のサングラスを購入すると、フレームの内側に1から4までのいずれかの数字が記載されています。これは、太陽の遮光の度合いを示すレンズのカテゴリーで、UV遮断率とは異なるものです。眩しさを低減する効果は、レンズ・カラーの濃淡によります。数字が大きいほどフィルターの色が濃く、光吸収量が多くなります。「ドライビング・グラスに最適な遮光の度合いは、個人的な好みとその人が快適だと感じるレベルによって異なります。」とノイハン教授。しかし彼によると、カテゴリー4のサングラスは非常に濃い色のフィルターですが、運転には不向きとのことです。

UV遮断性が十分でない、安物のサングラスを購入することはやめて下さい。
トーマス・ノイハン教授
トーマス・ノイハン教授

眼科の世界的権威

サングラスを購入する際に、気をつけるべきことは何ですか?

「UV遮断性が十分でない、安物のサングラスを購入することはやめて下さい。サングラスは必ずUV遮断率100%を選ぶべきです」。安物のサングラスに対する代償を後から払うことになる、と教授は断言します。単に暗いだけのグラスでは、日光を受けても眼孔が収縮せず、有害な紫外線を浴びてします。紫外線は網膜を傷つけ、両眼が文字通り日焼けをしてしまいます。

「夜間用の偏光ドライビング・グラスが合うかどうかは、ご自身で判断する必要があります。」
トーマス・ノイハン教授
トーマス・ノイハン教授

眼科の世界的権威

偏光サングラスでの運転は安全ですか?

偏光サングラスの利点は、濡れた路面などの反射光を低減し、最適なコントラストを提供できることです。しかし、さまざまなディスプレイ上の表示が非常に見えにくくなるという短所もあります。これは、カーナビなどの液晶ディスプレイにも偏光フィルターが使用されているためです。ディスプレイと偏光サングラスのフィルター機能が重なって、画面が真っ黒に見えてしまうのです。「夜間用の偏光ドライビング・グラスが合うかどうかは、ご自身で判断する必要があります。私が具体的に推奨することはできません」とノイハン教授は述べます。

色付きのサングラスが運転に勧められないのはなぜですか?

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信号は赤?青?運転時に色付きのグラスを着用することによって、ライトや色の認識が歪められることがあります。このため、日中の運転に最適なドライビング・グラスは、ブラウンまたはグレーのレンズが入ったものになります。

グラデーションが入ったレンズのグラスは運転に適していますか?

グラス上部の光吸収が強く、下部の光吸収が少ないものに関しては、走行時の長所も短所もありません。「レンズの陰影は主観的な知覚になることがあります。離れた場所を見る時にはある程度の光保護がありますが、至近距離では調光機能がありません。つまり、具体的な利点があるわけではないということです」ノイハン教授は明言します。

サングラスのデザインは重要ですか?

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最適なドライビング・グラスには、レンズだけでなく、明らかに推奨されるデザインがあります。まず、テンプル(ツル)が太すぎると視界に影響を及ぼします。ドライバーの周辺視野が制限されてしまうからです。「横目で」見ることができるかどうかが極めて重要なのです。そのため、ノイハン教授は、テンプル(ツル)が細いグラスを推奨しています。車を運転するために選択するなら、上質な素材で作られたシンプルなデザインのものに限ります。

BMWライフスタイル:BMWサングラス

記事:ニナ・クライネ・フォーゲルポート

BMW Lifestyle Collection

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