BMW ノイエ・クラッセは、新しいデザイン、新しい体験、新しい歓びを知るための空間を創り出します。その基本理念は、電動、デジタル、サーキュラー(循環型)であること、そしてセダンであれSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)であれ、BMWならではのダイナミックさを備えていることです。BMW ノイエ・クラッセ・ファミリーのビジョン・ビークルは、BMWの未来を象徴しています(➜ 詳しくはこちら:知っておいてもらいたいBMW コンセプトカー)。それらはまた、2025年から生産が開始されるBMW ノイエ・クラッセシリーズの、具体的な内容も示唆しています。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセとBMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスは、新しく開発された完全電気駆動アーキテクチャーがモデル設計の新たな可能性を切り拓くことを示しています。そして、その設計思想の中心には、常に「人」がいます。長めのホイールベースと短めのオーバーハングによるモダンなプロポーションは、新しい時代のデザインを感じさせ、光あふれる車内に十分なスペースをもたらします。
一体的な設計がデザインを明快にし、フラッシュガラスの表面とわずかにきらめく外装色が上部のエリアに軽やかさを加えます。細部に至るまで、開放感と広さ、そして使いやすさを表現したモデルです。
新しい電気自動車
それは、クルマを考え直すことに他なりません。そのため、BMWは自動車エンジニアリングにおけるサーキュラー・エコノミー(循環型経済)への道を切り拓いています(➜ 詳しくはこちら:サーキュラー・エコノミーの重視:2040年に向けたサステイナビリティ)。これには、第6世代の BMW eDrive テクノロジーが決定的な役割を果たしています。BMW ノイエ・クラッセのために、CO2排出量を大幅に削減する全く新しい世代の電池が開発されつつあります。
エネルギー密度は20%超、充電速度と航続距離(WLTPによる)は最大30%向上します。300km の航続距離をわずか10分で充電できるようになる日も近いのです。
この領域において、BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスは、電気自動車の効率性を新たな次元へと推し進めます。そしてドライビングの歓びも新たなレベルに到達するでしょう(➜ 詳しくはこちら:「駆けぬける歓び」:BMWスローガンの歴史)。最先端のコンピューターと、調和のとれたソフトウェア・コンポーネントにより、ドライブとドライビング・ダイナミクスの管理が統合されます。BMWダイナミック・パフォーマンス・コントロールが、比類なきドライビング体験をもたらすことは確かです。効率性、ダイナミクス、正確性が一体となり、BMW ノイエ・クラッセはかつてないほど BMWらしいクルマとなります。
新しい体験
人とクルマが相互に作用する新しい感覚は、BMW ノイエ・クラッセにとって、デジタルワールドの中核となるアイデアです。ドライビングに集中するための環境を最適化するべく、コックピットはクリアでミニマルなデザインとなり、操作に関わる機器やボタンなどの数も大幅に削減されました。
ユニークなユーザー体験をもたらすのは、インテリジェントで人間中心の操作コンセプトを含む、総合的なアプローチです(➜ 詳しくはこちら:1世紀に渡るインテリア・イノベーションの歩み)。新世代の BMW iDriveに、BMWパノラミック・ビジョン、セントラル・ディスプレイ、そしてマルチファンクション・ボタンを備えた新デザインのステアリング・ホイールを組み合わせることで、最先端のアシスタンス・システムと新しいデジタル製品・サービスを備えた革新的な操作コンセプトが実現します。
BMWパノラミック・ビジョンは、全く新しいテクノロジーを採用しています。フロント・ウインドーの幅全体に渡って、最適な高さで情報が映し出されます。そしてフロント・ウインドーの下の黒い部分がディスプレイとなり、立体的なコンテンツが浮かび上がって見えるのです。
BMW ノイエ・クラッセにおける BMW iDrive の一番の特徴は、直感的なタッチ機能を備えた新しいセントラル・ディスプレイです。これは、コックピットにエレガントに組み込まれています。典型的なBMWドライバー・オリエンテーションの情報は、従来のようにドライバーの正面ではなく、再設計された斜めのアウトラインを持つ形状のディスプレイから伝えられます。これにより、フロント座席の乗員二名は、BMWパノラミック・ビジョンに映し出されるカスタマイズされたコンテンツや機能のすべてに対して、最適な状態でアクセスできます。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスのインテリアがもたらす体験は、ディスプレイ、光、サウンドそして選び抜かれた素材や色によって、本当に魅力的なものになっています。すべては入念にコーディネートされ、連動しているのです。ドアを開けると、中央のディスプレイでは光と音のショーがスタート。アンビエント・ライトがフロントインテリア全体を包み込み、あなたを迎えてくれます。さらに、コックピット内のニット素材のバックライトが、斬新で印象的な効果をもたらします。BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスの車内では、現実とデジタルの世界が融合し、全く新しいモビリティ体験が生まれます。
新たな視点
新しい体験による視点の変化。新しいデザイン時代の新しいファミリーのメンバーとして、BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスはBMW ビジョン・ノイエ・クラッセと同じクリアなデザインを特徴としながら(➜ 詳しくはこちら:カー・デザイン:BMWのDNA)、独自の個性も備えています。数本の精緻なラインが、驚くほど印象的な外観をつくっています。ボリューム感のあるシルエットは、心を揺さぶるコントラストを生み出しています。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックス は、BMW X モデルにおける未来のブランド・フェイスを表しています。特徴的な4つの眼をもつフェイスと BMWキドニー・グリルを(➜ 詳しくはこちら:BMWキドニー・グリル:13のデザイン)、バックライト付きの輪郭を持つ立体的な彫刻として再解釈したことにより、垂直に整列したフロントエンドに強い存在感を与えています。フロント・バンパーとサイドパネルの黒いプラスチックのパーツは、リサイクルされた単一素材でつくられており、純度が高いことから、非常に容易にリサイクルできます。これもBMW ノイエ・クラッセのサーキュラー(循環型)のコンセプトの一例です。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスは、リヤにもミニマリスト・デザインを採用しています。上部は、広々とした表面、明確なライン、そしてフラットなリヤ・ライトのデザインがモダンな美しさを生み出しています。3D-プリントで造られた照明は複数のレベルに分けられ、特別な奥行きの効果を出すために的確に制御されています(➜ 詳しくはこちら:未来は、輝いている)。意図的にコントラストを出すため、下部はより表情豊かなデザイン(フロントと同様)になっており、リヤをダイナミックに引き締めています。このデザインは、革新的なテクノロジーで特徴づけられています。
サイド・ウィンドーの後方部分には、BMWブランドを象徴するホフマイスター・キンクが採用されていますが、縁取りではなく、見る角度によって透明または反射プリントとして見えるようになっています(➜ 詳しくはこちら:BMWのデザイン要素:ホフマイスター・キンクに敬意を表して)。大きなウィンドーとフルレングスのパノラミック・ルーフは、シェルターの役割を果たしながらも、明るく光が降り注ぐ開放感のある空間を創り出しています。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスは、インテリア・デザインに新たな自由をもたらします。インテリアは、部品の点数と素材を少なくして再構築されました。BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックス は、デジタル体験の場でもあります。クルマは拡張されたデジタル・エコシステムとなり、テクノロジーは必要なときにのみ出現します。
新しいサウンド
体験 – 人とクルマが相互に作用する中で、BMW ノイエ・クラッセ は、その中心的な役割を果たします。BMW ビジョン・ノイエ・クラッセも印象的な光とサウンドの演出が特徴でしたが、BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスでの没入感はさらに強烈です。BMWマイ・モードの一つをタップすると、全く新しい世界にひたることができます。よりリラックスできる環境が必要なときには、ディスプレイや光とサウンドで、全体的に落ち着きのある雰囲気をつくれます。多才なBMWマイ・モードは、クルマが乗る人のニーズに対して、柔軟かつ総合的に対応できることを印象的に示しています。
HypersonX Wheel を使えば、車内で自分だけのサウンドをつくりだすことができます。クルマの加速と速度に応じて(➜ 詳しくはこちら:0-100km/h。息を呑む加速のすべてを。)、BMWブランド・サウンドは遊び心にあふれたアレンジを加え、リアルタイムで音調を変えます。その設定は、Calm(リラックスして落ち着く)、Free(軽快で開放的)、Expressive(パワフルで多彩)、Agile(ダイナミックで正確)と幅広いことが特徴です。
このモジュールは、BMW ノイエ・クラッセに新しい音の世界をもたらすものです。人がサウンド・デザインの中心となり、車内は体験の場となります。
新しい素材
真に新しいものを生み出すには、ビジョンと、変化する意思が必要です。BMW ノイエ・クラッセの完全電気駆動は、その中心となる構成要素です。しかし、サーキュラリティ(循環性)と真の責任は、全体的なアプローチによってのみ達成できるものです。形状や素材、色について簡素化するアプローチをとるということは、高品質かつ持続可能なディテールを重要視することであり、それはさまざまなモデル部品を解体してリサイクルできるようにするためにも非常に重要です(➜ 詳しくはこちら:素材がもたらす魔法:アクセントを生み出す技術)。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックス のカラー・スキームは、光があふれる要素と温かみのあるコントラストを特徴としています。コーラルシルバーの鮮やかなエクステリアの塗装は、繊細な赤のフロップ効果を伴い、ユーザー・フレンドリーで先進的なクルマの外観を強調すると共に、インテリア・カラーを外観にも反映させています。リサイクル・プラスチック製のダークカラーのサイドパネルとバンパーは、微妙なコントラストを生み出します。インテリアにはコーラルラスト(錆朱色)というトーンを採用。一例として、ニット素材のシートにこのトーンが使用され、ソフトな風合いをもたらしています。よく見ると、マルチカラーの糸が生地に深みと生命感を与えているのがわかります。
インテリアに使われるテキスタイルは、すべてリサイクル・ポリエステルの単一素材で製造されています。さらに、ドアとセンター・コンソールの一部は、植物や鉱物をベースとした、石油を含まない完全な天然素材で覆われています。PVC製の合成皮革に比べて、CO2排出量をさらに45%削減できるのです。今回初めて、BMW ビジョン・ノイエ・クラッセ・エックスの射出成形部品に、廃棄された漁網から再生したリサイクル・プラスチックが使用されます(➜ 詳しくはこちら:意識が、未来を変える。)。
二次原料の比率を高めた省資源生産、革新的な素材、循環型の部品設計、完全電気駆動は、モデルのライフサイクル全体を通じてBMW ノイエ・クラッセ のカーボンフットプリントを総合的に削減します。この未来を見据えた取り組みの中では、デジタル・ユーザー・エクスペリエンスやドライビング・プレジャーと同じように、当社が行うすべてのことの中心に人が置かれています。BMW ノイエ・クラッセは、未来へと続く新たな可能性とソリューションの象徴なのです。
著者:Tassilo Hager; アート:Lucas Lemuth, Madita O’Sullivan, Verena Aichinger; 写真:BMW; ビデオ:BMW