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BMW X5の25年

BMW X5の25年

記事を読むのに必要な時間:約4分
四半世紀にわたり、BMW X5はあらゆる道で安全性と優れたハンドリングを実現してきました。この記念すべき年にこれまでの足跡をたどり、4世代にわたる進化を追ってみましょう。もちろん、未来にも目を向けながら。

2024/12/23

1999年9月1日、アメリカ サウスカロライナ州スパータンバーグのBMW Groupの工場で生産を開始して以降、BMWは4世代にわたってBMW X5を発表し、世代を超えてドライバーたちを結びつけてきました(➜関連記事:2つの世代のBMW X5:年齢は関係ない)。

初代BMW X5は、現代にも受け継がれるBMWを象徴するダイナミクスとスポーティさ、そして4輪駆動オフロード車の特徴を独自に融合させた、まったく新しいタイプのクルマとして誕生しました。BMW X5の発表から25周年を記念して、BMW X5の歩みとその特別なステータス、そしてモデルの進化を振り返り、未来へと続く道を進みましょう。

BMW X5

各世代

第1世代BMW X5

1999年、デトロイト モーターショーに初めてBMW X5が登場しました。このクルマは、エンジニアリング、デザイン、製造、4輪駆動などのテクノロジー面で最先端だっただけでなく、スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)という、新たなコンセプトを打ち出した最初のBMWでした。このコンセプトは、その後、BMW X3、BMW X6、BMW X7といったSAVモデルにも広がりました。

BMWの持つアスリートのようでありながらもエレガントな個性は、フランク・ステファンソンによる力強さを感じさせるエクステリア・デザインによって見事に表現されています。また、BMW X5は、サウスカロライナ州スパータンバーグにあるBMW Groupの工場で生産された最初のXモデルでもあります(➜関連記事:美しきカロライナよ!)(※リンク先は英語サイトです。)。

2004年のモデル・アップグレードにて、BMW X5に先進のインテリジェント4輪駆動システム、BMW xDriveが搭載されました。このシステムは、直前にBMW X3に初めて搭載されたものです。

BMW X5の運動性能の高さは、BMW X-raidチームのラリー仕様車によって証明されることになります。このバージョンは2004年のダカール・ラリーのディーゼル車部門で優勝を成し遂げたのです。また、コンセプトモデルのBMW X5ル・マンには700馬力のV12エンジンが搭載され、こちらも注目を集めました。

私たちが初代BMW X5を発表したとき、BMWがまったく新しい世界へ踏み出したと、自動車業界全体が驚きました。
カリーマ・ジェディ

BMW Group Design

第2世代BMW X5

2006年に登場した第2世代BMW X5は、BMW iDriveシステムを初めて搭載し、3列目シートもラインアップされました。さらにはモデルのアップグレードに伴い、新世代のBMWツインパワー・ターボ・エンジンを採用(➜関連記事:驚異の技術:傑出した12のBMWエンジン)。直列6気筒V8エンジンと8速ステップトロニック・トランスミッションが搭載されました。

また、この進化と並行して初代BMW X5 Mもデビューしました。BMW M社が開発したV型8気筒ツインパワー・ターボ・エンジン、Mサスペンションとステアリング機構、ボディの剛性アップ、そしてドライビング・パフォーマンス・コントロール(DPC)が備わったリヤ・アクスル・ディファレンシャルを搭載。

これはディファレンシャル・ギヤをロックするだけでなく、個々のホイールへのパワー伝達配分を変化させてコーナリング時の敏捷性を向上させるシステムでした。

第2世代BMW X5は、人気の高い先代モデルの良さを引き継ぎ、さらに進化させました。車両のさまざまなサイズが拡大されることで、パフォーマンスと敏捷性が向上。燃費も改善し、必要に応じて最大7人が乗車できます。さらに、ドライバーと乗員は快適な乗り心地とラグジュアリーな雰囲気を楽しみながら、さまざまな先進機能が利用できました。

25年の間、あらゆる世代のBMW X5がファンの期待に応え、新しい基準を打ち立ててきました。
マルコ・モエラー

Product Management

第3世代BMW X5

デビューから14年、第3世代BMW X5のデザインに、空力特性を向上させるためのエアロダイナミック・エレメントが組み込まれました。乗員のスペースは広くなり、革新的なBMW ConnectedDriveも採用。

また、第3世代で初めて、プラグイン・ハイブリッド・モデルBMW X5 xDrive40eがラインアップされました。2015年以降、市街地での効率性が大幅にアップしました。また第3世代Mモデルで、初めてDrivelogic付8速M ステップトロニック・トランスミッションを搭載(先代モデルのBMW X5 Mは6速M ステップトロニック・トランスミッション)。

これにより、快適性や経済性、ダイナミックなドライビングを実現するプログラムに加えて、ローンチ・コントロール機能も使用できるようになりました。

外形寸法と広さは先代モデルとほぼ同じですが、このBMW X5のラインアップには新しくPure ExcellenceとPure Experienceのデザイン・スタイル、そして革新性あるBMW ConnectedDrive機能が加わりました。また外観から見てとれる空力特性の改善やその他の新しいBMW EfficientDynamicsにより、先代モデルと比較して燃費が最大17%改善しました。

第4世代BMW X5

2018年に発表された第4世代BMW X5には、数多くの革新的な技術が搭載され、BMW Xの名にふさわしいエクステリア・デザインで登場しました(➜関連記事:カー・デザイン: BMWのDNA)。フロント・セクションで目を引くのは、新たな解釈によってデザインされたヘッドライトと象徴的なBMWキドニー・グリル。

また、新世代の直列6気筒V8エンジンに加え、電気駆動のみでEV走行換算距離110.3km(WLTCモード)* プラグイン・ハイブリッド・モデルもラインアップされました。2023年の最新のモデル・アップグレードで、BMWオペレーティング・システム8.5にアップデートされ、BMWカーブド・ディスプレイでさまざまな情報の確認や、コネクティビティの機能が利用できるようになりました。

BMW X5は、まったく新しい操作コンセプトと強力な運転支援システムを備えています。特に注目すべきなのは、直感的なBMWライブ・コックピット・プロフェッショナルでしょう。情報を投影するBMWヘッドアップ・ディスプレイに加え、メーター・パネルとコントロール・ディスプレイが統合されたことで、まったく新しい情報体験を提供します。さらに、ラグジュアリーの仕立てられたインテリア・デザインによって、その個性はさらに揺るぎないものとなっています。


*国土交通省審査値。EV走行換算距離(WLTCモード)は定められた試験条件での値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて数値は大きく異なります。WLTCモードとは、市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードのことです。

第4世代のBMW X5は、先代モデル以上にスポーティな性格が特徴です。モデル・アップグレードに伴い、6気筒エンジン・モデルの標準装備として、新たにBMWキドニー・グリル アイコニック・グローが加わりました(➜関連記事:BMWキドニー・グリル:13のデザイン)。光の演出によって、BMWの存在感が一層際立ちます。

未来へ続く道

BMW X5は、高い安全性を誇るだけでなく(➜関連記事:防弾装甲車)(※リンク先は英語サイトです。)、サステイナブル・モビリティを体現したモデルでもあります。BMWのサステイナビリティへの取り組みは、BMW X5の未来にも及びます。

現行モデルをベースに開発されたBMW iX5 Hydrogenは、IAAモビリティ2019でコンセプト・アイデアとして発表されました。そしてIAAモビリティ2021では、水素自動車のプロトタイプが初めて公開され、乗客用シャトルカーとして活躍しました。それからわずか2年後には、水素自動車の実証モデルによる走行試験を開始しています(➜関連記事:モビリティの未来を創造する水素燃料電池自動車とは?)。

BMW iX5 Hydrogenは、走行時に排出ガスを出さない電気駆動の利点と、BMWの「駆けぬける歓び」を融合したモデルです。BMW iX5をベースに開発された駆動システムは、燃料電池、第5世代となるBMW eDriveテクノロジーによる電気モーター、そして特別に設計された高電圧バッテリーを組み合わせ、最高出力295kW(401馬力)*を実現します。


*記載の数値はヨーロッパ仕様車暫定値(参考値)となります。

BMW X5 (G05)
BMW iX5 Hydrogen:
水素燃料消費率(複合、 WLTPモード)   119 km/kg*
※BMW iX5 Hydrogenはコンセプトカーであり、購入することはできません。   *記載の数値はヨーロッパ仕様車暫定値(参考値)となります。

BMW X5の次期モデル・シリーズも、あらゆる道で安全性と優れたハンドリングを実現する革新的なクルマになることでしょう。

25年前、BMW X5はスポーツ・アクティビティ・ビークルというセグメントを生み出し、それ以来、すべての世代でこの分野を先導し続けています。
マルコ・モエラー

Product Management

著者:Markus Löblein、アート:ルーカス・ルムース、ヴェレーナ・アイヒンガー、写真:BMW

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