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Future of Tech – エピソード2:フレキシビリティ

記事を読むのに必要な時間:約5分
特集「Future of Tech」では、BMWの革新的なデジタル製品とそれを支える人々をご紹介しています。BMWコネクテッド・ドライブは、BMWの車両を長期にわたって最新の状態に維持できる、デジタル製品とサービスのエキサイティングな可能性を示します。

2023/3/21

ドライビング・エクスペリエンスの完全な再構築:技術の進展はドライバーと同乗者にとっての新しい体験と密接なつながりがあります。デジタル技術は今や日常生活と切り離せない存在で、今後、自動車分野においてもますます大きな役割を果たすことになるでしょう。BMWでは、この進展に関わるだけでなく、それを推進したいと考えています。

ここでは、未来のモビリティの形成を後押しするソリューションを開発するために、BMWがどのように技術面の可能性と課題を認識し、イノベーション精神を発揮しているかについてご紹介します(➜ さらに読む:THIS IS FORWARDISM(※リンク先は英語サイトです。)- これぞフォワーディズム – 未来のデザイナーと語るオーディオ・シリーズ)。メン・ジュヒョンとフランツィスカ・ヴァイスはデジタル・フレキシビリティに関するエキスパートで、BMWコネクテッド・ドライブのデジタル機能とサービスの開発に精通しています。

メン・ジュヒョン BMWグループ「デジタル・カー」戦略&ビジネスモデル・スペシャリスト

メン・ジュヒョン BMWグループ「デジタル・カー」戦略&ビジネスモデル・スペシャリスト

メン・ジュヒョンは、IT業界でキャリアをスタートし、ビジネス・インテリジェンス(BI)ソフトウェアなどの分野に従事しました。その後、データ分析や新しいデータドリブン・ビジネスモデルを手がけるソフトウェアおよびアナリティクスの専門企業に勤務し、さらに、2人の友人とともにベルリンでテック系スタートアップを設立しました。そして、デジタル・トランスフォーメーションに関する刺激的な挑戦が、最終的に彼をBMWへと導きました。ソフトウェア業界出身の彼は、自分の専門知識を自動車業界のデジタル・トランスフォーメーションに応用し、車内外で歓びをもたらすデジタル体験を生み出したいと考えています。

フランツィスカ・ヴァイス BMWグループ「コネクテッド・ドライブ・アップグレード」プロダクト・ポートフォリオ・チームリーダー

フランツィスカ・ヴァイス BMWグループ「コネクテッド・ドライブ・アップグレード」プロダクト・ポートフォリオ・チームリーダー

メディア業界出身のフランツィスカ・ヴァイスは、自身の博士論文をきっかけにBMWに入社。BMWでは、最初にデザインを中心とした製品市場調査を実施した後、新たな顧客セグメンテーションに関する戦略プロジェクトを立ち上げました。業務においてヴァイスは主に、顧客と彼らのニーズを理解し、それを魅力的な製品の開発に役立てることに取り組んでいます。

「テクノロジーは、まず何よりも、私たちの生活を便利にするものでなければなりません」
フランツィスカ・ヴァイス

BMWグループ「コネクテッド・ドライブ・アップグレード」プロダクト・ポートフォリオ・チームリーダー

現在、BMWのデジタル・サービスの開発において、どのようなトレンドや習慣が最も影響を及ぼしていますか?

フランツィスカ・ヴァイス:テクノロジーは、まず何よりも、私たちの生活を便利にするものでなければなりません。私たちは皆、やるべきことがたくさんあり、そうした負担から解放されればありがたく感じるものです。それを可能にするのは、たとえば完璧なルート・プランニングであったり、クルマと自分のカレンダーを同期させて、「夕方にはヨガ用バッグが必要ですよ」と、音声アシスタントが朝のうちにリマインドしてくれることであったりします。

メン・ジュヒョン:それに加えて、コンテンツは依然として最も重要な項目です。どんなコンテンツがあるのか、どこで入手できるのか、どうすればそれを車内で使えるのか。同時に、お客様のマインドは以前と比べて変化しています。お客様は本当にクルマの中で1時間半の映画を観たいのでしょうか、それとも野球中継の5分間のハイライトが見たいのでしょうか。コンテンツに関しては変化があまりにも激しく、この先の動きは予測すらできないことも多い。ですから、とにかく試してテストしてみる必要があります。

My BMWアプリとBMWコネクテッド・ドライブ・アップグレード

「試す」という言葉が出てきましたが、BMWコネクテッド・ドライブ・アップグレードでは、お客様が特定のサービスを一定期間試すことができるようになりました。その中には、車両が生産された時点では利用できなかった機能も含まれていますね。

メン・ジュヒョン:継続的な機能拡張や既存車両の機能改善は、今や開発者の日常業務の一部となっています。私たちは、お客様によってニーズが異なることを認識しています。一部のお客様は定期的にBMWの新車を購入しているため、たとえばBMWのドライビング・アシスト・システムについてよくご存知ですし、すでに見積りの時点でそうした特定の機能が搭載されるように設定するでしょう。一方、別のブランドから乗り換えて初めてBMWを購入された方や、BMWでも旧型モデルを使用していた方は、そもそもどんな機能が利用可能なのか把握していなかったり、その機能が自分にとって価値があるかどうか分からなかったりするかもしれません。ひょっとしたら、中古車を購入した場合には、本来であれば使用したかった機能を前のオーナーが取り去ってしまっているかもしれません。あるいは、生活環境が以前と比べて変化した場合もあるでしょう。

どのような変化でしょうか?

メン・ジュヒョン:ハイビーム・アシスタントが、よい例です。私は都会に住んでいるので、現在この機能はそれほど必要ありません。でも郊外に引っ越したら、夜の暗い道を初めて運転するときにハイビーム・アシスタントがなければ、本当に困るでしょう。

BMWリモート・ソフトウェア・アップグレード

BMWリモート・ソフトウェア・アップグレードにより、インストールされている車両ソフトウェアが常に最新の状態に維持されます。無償アップグレードは、My BMWアプリ経由または車両に搭載されたSIMカードを通じてダウンロードすることができます。

つまり今後は、これまで以上に自分の好みに合わせてクルマを設定できるようになるのですね。しかも、注文時や購入時だけでなく、後からでも。

フランツィスカ・ヴァイス:コネクテッド・ドライブ・アップグレードにより、お客様はよりフレキシブルに対応できるようになりました。もちろん、最初から装備を注文することもできますが、後日、お客様のご都合に合わせて、よりフレキシブルなタイミングで注文することも可能です。つまり、最初のオーナーだけでなく、2番目、3番目のオーナーも自分のクルマを自分仕様にすることができます。お客様はもうディーラーや修理工場に足を運ぶことなく、必要なときに必要な機能を有効にすることができるのです。

メン・ジュヒョン:後から追加できる機能とは別に、定期的なアップデートや機能の追加・改善によって、従来よりも長くクルマを最新の状態に維持することも重要です。クルマをより長く最新の状態に保つことは正しい方向へのステップであり、それによってライフ・サイクルが延びたと感じられる場合もあるでしょう。また、エンジン・マネジメントおよびバッテリー・マネジメントや、その他のコントロール・ユニットによって、後からさかのぼって効率を上げられるようになることも考えられます。

車内のBMWコネクテッド・ドライブ・アップグレード
「リース終了までだけでなく、長い期間にわたってクルマを最新の状態に保つことが私たちの目標です」
メン・ジュヒョン

BMWグループ「デジタル・カー」戦略&ビジネスモデル・スペシャリスト

そうなると、開発者にとって、完全にやり遂げることがほぼ不可能な課題はありますか? プロセスは常に最適化され続けるのでしょうか?

メン・ジュヒョン:一方では、私たちはお客様の期待に可能な限り、より長い期間にわたって応えたいと考えています。他方で、私はデータ・コストや時間、リソースなど、それと相反する課題も抱えています。今後は、比較的古い技術プラットフォームにも新しい機能を実装していくという課題も生じてきます。そうした場合に、私は開発者としてクリエイティブかつ革新的に、利用可能な選択肢から最大限のものを引き出していかなければなりません。私たちは、より戦略的に、より長期的な計画を立て、当初からフレキシビリティを念頭に置くようにするでしょう。この先、どのような演算能力が必要になってくるのか? メモリはどの程度必要なのか? また、個々の技術コンポーネントをより新しいものに置き換えることは可能だろうか? そういったことを考える必要があります。

BMWコネクテッド・ドライブ・ストアやリモート・ソフトウェア・アップグレードでは、純粋なソフトウェア体験、すなわちオペレーティング・システムの機能や新しいアプリの使用に重点を置いたサービスが提供されています。その他に、クルマの従来の運転方法を変えるような機能もあります。これらの中で、特に魅力的なものはどれでしょうか?

メン・ジュヒョン:私にとっては、クルマとの直接的な相互作用において起こるすべてのことが本当に刺激的です。たとえばパーキング・アシストでは、開発者の努力により、クルマをますます小さな駐車スペースに停められるようになりました。お客様は、この機能改善のメリットをすぐに活用できるのです。また、コンテンツに関しても、クルマの発売当時にはまだ存在もしていなかったプロバイダーによって、新しいサービスが追加されているのは、言うまでもなく素晴らしいことです。お客様の期待がますます高まる中、リース終了までだけでなく、長い期間にわたってクルマを最新の状態に保つことが私たちの目標です。BMWではすでに、セキュリティ・アップデートなどは、リモート・ソフトウェア・アップグレードを通じてネットワーク通信でインストールされるようになっています。

BMWコネクテッド・ドライブ・ストア

BMWコネクテッド・ドライブ・ストアでは、BMWにデジタル・サービスや追加機能を後付けすることが可能です。多くのサービスは、長期契約を結ぶことなく、月単位で利用することができます。

デジタル技術は、BMWがより素早く的確にお客様のフィードバックに対応するための新たな機会ももたらしますか?

フランツィスカ・ヴァイス:最も重要なのは、お客様のニーズに合った製品やサービスを生み出すことです。それが真の競争優位性につながると思います。

メン・ジュヒョン:そのような機会は、BMWブランドにとって魅力的であるのと同様に、お客様自身にとっても魅力的なものです。新しいクルマは、ある意味、新しいマンションや家に似ています。部屋に家具を配置したり庭作りをしたりする際に、一番よい方法が見つかるまでには、ある程度時間がかかります。昼間の光をどう生かすか、ランプはどこに置くかといったことは、しばらく住んでみないと分かりません。車のデジタル機能やコンテンツも同様です。しばらく使ってみて初めて、何が好きで何が足りないかを判断することができるのです。そのようなフィードバックは、BMWにとって、何を改善することができ、何をお客様が求めているのかを知る上で非常に価値があります。

車内のBMWコネクテッド・ドライブ・アップグレード

リビング・ルームのソファを移動して、別の場所の方が快適かどうか確認するのと同じように、最終的な決定を下さずに、デジタル・サービスを数週間だけ試してみることはできますか?

メン・ジュヒョン:もちろんです。BMWは、お客様のニーズに合わせたサービスを提供します。私たちは、リモート・ソフトウェア・アップグレードを通じて、お客様に定期的な機能アップデートを無償で提供することを目指しています。また、お客様はコネクテッド・ドライブ・ストアで、付加価値のある有料サービスを利用することもできます。

それぞれのお客様のニーズや習慣に合わせて、まったく異なる方法でBMWのデジタル技術を提供することは可能でしょうか?

メン・ジュヒョン:まさにそれが、私たちが「フレキシビリティ」と呼んでいるものです。特定のアプリをすぐにホーム画面に表示させてタッチで操作したい人もいれば、すべて音声で選択したい人もいるでしょう。とはいえ、お客様に幅広い選択肢について知っていただけるよう、まずは大部分の機能を誰にでも使用できるようにすることが必要だと思います。その後、お客様は自分の要望やニーズに合わせてBMWをパーソナライズすることができます。

フランツィスカ・ヴァイス:BMWをカスタマイズして自分のニーズに合わせることは、お客様にとって非常に重要です。デジタル技術を活用すれば、その可能性はさらに広がり、お客様は長期にわたって自分のクルマと良好な関係を築くことができます。この関係は、クルマのライフ・サイクル全体を通じて発展し続けます。

記事:タスィロ・ハーガー、デイビッド・バーンウェル、アート:フェレーナ・アイヒンガー、マディタ・オサリバン、アニメーション:Jenue、写真:BMW

BMW CONNECTED DRIVE

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