BMWのコンセプトカーとビジョン・ビークルは数多く存在します(➜詳細はこちら知っておいてもらいたいBMWコンセプトカー)。その中でも、ノイエ・クラッセに関わるモデルは特別な役割を担います。なぜなら、BMWはこのモデル・シリーズにおける将来のモデルで、まったく新しい道を歩むことになるからです。生産のデジタル化、および電動化など、非常に多くの点が「新しく」なっていきます。
BMW Group CEOのオリバー・ツィプセは、ノイエ・クラッセがBMWによる、単なるBMWの新しいモデル・シリーズではないことを明確に述べています。それは革新性と先見性が含まれた、未来を見据えたメッセージなのです。命名の由来からデジタル化へのフォーカスまで、ここには一筋のつながりがあるのです。
ノイエ・クラッセと共に、私たちは2025年から、次の10年を見据えたモビリティを市場へと投入し、BMWを新たな時代へと導きます
自動車メーカーであるBMWは、以前にも今日のような飛躍的な進歩を遂げてきました。それは1960年代の初め、初代ノイエ・クラッセと共に実現しました。このシリーズは、中型スポーツ車を象徴するモデルであると考えられ、それは現在も変わりません。まさにBMWのアイデンティティともいえるモデルなのです。当時のBMWにとってこのモデル・シリーズの発表はチャレンジングなものでしたが、結果的には成功を収めました。生産インフラ、デザイン、モデル・カテゴリーのすべてを刷新することにつながったのです。ノイエ・クラッセの登場は、BMWにとって極めて重要な役割を果たしてきたのです。
2021年、BMWは2040年に向けたクルマの将来像を発表しました。ラグジュアリーを犠牲、削減することなく、資源を最大限保護するための対策がとられています。BMWはこのビジョン・ビークルで、真の意味でのマテリアル・サイクルの循環を維持します。BMW i Vision Circularは、RE:THINK、RE:DUCE、RE:USE、RE:CYCLEの原則に基づいて計画されました。再利用可能な材料の合理性ある採用、省エネルギーの生産工程、スマート・テクノロジー、そして自動車生産へのまったく新しい循環型アプローチを通じて、どんなことが実現可能であるかを示しています。
2021年に発表されたBMW i Vision Circularについての記事はこちら(※リンク先は英語サイトです。)
2023年初頭、BMW i Vision Deeはデジタル環境に包まれたクルマの中で、人が過ごす未来の形を提示しました。Deeとは「デジタル・エモーショナル・エクスペリエンス」の略で、限りなく人に近い存在として、可能な限りそのニーズの実現を目指すビジョン・ビークルのことを指します。クルマがデジタル・コンパニオンとして乗員と対話しながら、現実と仮想世界を往来する旅に同行します。そのため、BMW i Vision Deeでは、アナログ要素がデジタル機能に取って代わり、音声対話が最も重要な操作方法となります。デジタル体験を重視するため、インテリアもエクステリアもシンプルなデザイン言語で統一されています。さらに、感情表現の実現のため、ヘッドライトとBMWキドニー・グリルは身体的表現を可能としたデジタル・サーフェスとして構成され、感情を視覚的に表します。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセには、BMWの歴代モデルやコンセプトカーのアプローチが結集されています。これについて、オリバー・ツィプセは次のように説明します。「BMW ビジョン・ノイエ・クラッセは、BMWが重要視する電動化、デジタル化、循環型社会におけるイノベーションを結集したモデルなのです」。 つまり、このクルマはBMWのビジョンを象徴的に表しているのです。
このモデルと共に、BMWはドライビング・プレジャーを未来においても提供します(➜詳細はこちらBMWスローガンの歴史)。どんなときも人を乗せて走り、人が中心であることを何よりも大切にします。もちろん、資源保護と持続可能なモビリティの視点が失われることはありません。BMWでは数少ない「変わらない」ことの1つです。
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセとはどのようなものですか?
BMW ビジョン・ノイエ・クラッセは、BMWが描く未来のドライビング・プレジャーの形を示しています。その中心にいるのは、いつも我々人間です。このモデルでは電動化、デジタル化、循環型社会の観点も重視されています。BMWにとってノイエ・クラッセは、インディビジュアル・モビリティの新時代へ向かうためのクルマなのです。
記事:ニルス・アーノルド、アート:ルーカス・ルムース、写真・映像:BMW