Q:(突然ですが、)あなたはユーザー・マニュアルを読むのはお好きですか?
A:マニュアルを読むのが好きな人を、私は一人も知りません。私が求めるのは、マニュアルに頼る必要のない、極めて直感的なシステムです。あるいは、BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントのように、自然に対話ができたり、即座に回答が得られるシステムが理想的です。
Q:あなたにとって、ラグジュアリーの定義とは?
A:私にとって真のラグジュアリーとは、細かい配慮で心が満たされること、それによって得られる自由です。多くの説明をせずとも私の希望を予測し、好みに合わせて自動的に対応してくれること。必要に応じて最適なアドバイスをくれること。時として、そういう細かな配慮がとても重要な要素になるのだと思います。
Q:BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントの声は、誰が選んだのですか?
A:チームには、BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントのキャラクター設定の担当者がいて、そこにはもちろんどんな声質にするかという考察も含まれます。
Q:「her/世界でひとつの彼女」という映画では、主人公がスカーレット・ヨハンソンの声で話すコンピューターと恋に落ちるという内容でしたが、あなたが開発した車と恋に落ちる可能性はありますか?
A:すでに多くの人がそうなっているのではないでしょうか(笑)。BMW 7シリーズとの恋?もちろん、あり得るでしょう。知的でスマートなインテリジェント・パーソナル・アシスタントを搭載した車となら、恋に落ちることは容易に想像できます。
Q:それは、どんな内容を話すかにもよるのではないでしょうか?
A:そうですね、あとはキャラクターの親しみやすさによっても異なります。私たちは「ChitChat」というダイアローグを開発しました。ここでは「あなたは誰ですか?」「どこから来ましたか?」「好きな色は?」などの質問をBMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントに尋ねることができます。こうした何気ない会話によるコミュニケーションも、デジタル・アシスタントのキャラクター形成に繋がるとても重要な要素です。例えばあなたが「つまらないなぁ」と呟いただけで、音声アシスタントは「どうしましたか?それならスポーツ・モードをお試しになってはいかがでしょう?」と答えてくれるかもしれません。それこそがまさにBMWの遺伝子なのです!
さらにアシスタントには、好きな名前を付けることもできます。「チャーリー」や「ジョイ」、「モナ・リザ」でも構いません。それが、BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントが他の製品と異なる特徴です。
Q:BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントとは正確にはどんなものなのでしょうか?
A:それはほとんど哲学的な質問ですね。BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントは、ニューBMW 7シリーズの隅々にまで息づく精神のようなものです。物理的な面では、主にディスプレイや照明、スピーカーを通じてこれを体験することができます。ソフトウェアは、車内の中央制御装置であるヘッドユニットで稼働しており、その大部分はBMWのメインサーバーと繋がっています。つまりそれは、車内に搭載されたシステムによって、常に外部からのインプットを受け取ることができるということであり、この点でも差別化をもたらしています。車内には70個もの制御装置が備わっており、BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントはこれを利用して他のコントロール・デバイスと連携し、照明や音楽、空調の調節を行なっているのです。
Q:BMWのアシスタントには、他の音声アシスタントとの互換性がありますか?
A:はい。例えば、携帯電話のSiriやGoogle Assistantとの互換性があります。さらにBMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントは、Alexaを組み込んでビジュアル面での連携を可能にしている点も特徴的です。この機能は、年末までに初期市場のニューBMW 7シリーズで利用できます。
Q:システムのさらなる発展のためにしていることは?
A:プロジェクト・リーダーを含む約20名で構成されるミュンヘン・チームをはじめ、中国やアメリカにも数百人規模のチームがあり、それぞれが特定の開発に取り組んでいます。例えば中国ではAlexaのほか、Ali Baba Tmall Genie(天猫精霊)もBMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントに組み込まれており、他国でのアマゾンを利用した機能と同様の役割を担っています。
Q:最新のイノベーションはどのように個人の車に届きますか?
A:BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントは携帯電話と同様に無線で更新され、年に数回新しい機能が追加されます。