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BMW X7 “NISHIKI LOUNGE” - 伝統と挑戦。二色の融合美。

2025/2/3

※このページで使用している画像の車両はコンセプト・モデル(BMW X7 NISHIKI LOUNGE)であり、2025年2月3日時点で販売の予定はありません。
 

堂々たる威容と開放感に満ちた空間を誇る、BMW X7。そのディテールに名匠たちの技と感性が宿る時、ラグジュアリーは新たな高みへと昇華します。前回の“NISHIJIN EDITION”から続く美の物語が、今ふたたび、BMW X7によって紡がれます。

BMWと日本の名匠プロジェクト

先進のテクノロジーと妥協なき美意識を融合し、特別な一台を創るBMWの革新的プロジェクト。今回のベース・モデルは、ブランド史上最大のサイズに数々の先進テクノロジーを宿したBMW X7。このラグジュアリーSUVを舞台に、日本が誇る名匠たちの競演が実現しました。

前回のプロジェクト : BMW X7 “NISHIJIN EDITION”

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”

スワロフスキー社のクリスタルを用いたヘッドライトなど、再定義されたモダン・ラグジュアリーを体現するBMW X7。日本において仕上げられ、特別な2色で彩られたボディ・カラーは、鮮やかさや心の美しさを表す『錦』の語源(二色)にも通じます。​

そしてエレガンスに満たされた室内には、ドイツのクラフトマンシップと日本の伝統工芸が響き合い、乗員を心まで満たし尽くす唯一無二の空間が出現。伝統と革新。その可能性に挑み続ける一台が、ここに生み出されたのです。

エクステリア

BMW X7のボディ・カラーには本来設定のない2トーン・ペイント。今回のプロジェクトに際してBMW Japanは独自に、日本国内においてBMW X7への2トーン・ペイントに挑みました。

 ベース色であるBMW Individual ベルベット・ブルーと、ボディ上部を彩るスペース・シルバー。日本へ輸入された新車の点検整備を手掛ける熟練のスタッフが、発色はもちろんコーティングの精度に至るまで、生産工場と同等またはそれ以上のクオリティを目指し作業を遂行。

インテリア

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”のコンセプトは「”星”がきらめく、美に満たされたやすらぎの空間」。

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”

2021年に発表されたBMW X7 “NISHIJIN EDITION”で表現された絢爛豪華な輝きの世界とは異なる、静謐なるやすらぎの世界です。この2つの世界は連続性を持ちながら、時空を超えて巡り続けてゆく。そんなストーリーを胸に描きながら、今回のプロジェクトは進んでゆきました。

伝統を現代へとアップデートするために。未知なる領域への挑戦に傾けた名匠たちの情熱。その結晶が、BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”なのです。

INTERIOR TRIM & CENTER CONSOLE PANEL

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”

目に見えぬ部分を描き出すために。

乗り込む際に、誰もが視線を向けるインテリア・トリムとセンター・コンソール・パネル。そこに施された加飾は、『楽芸工房』三代目の村田紘平氏によるものです。今回のプロジェクトにあたり村田氏が採用したのは、五色銀重(ごしきぎんがさね)という手法でした。その工程について、村田氏が解説します。

「ベースに黒漆を塗って箔を押し、その上から黒漆を重ね塗りして箔を消し込む、ということを繰り返します。完全には塗りつぶさないのですが、作業を重ねると最初の方の箔は目を凝らしてようやく、何か輝いているな、程度でほぼ見えなくなってしまいます。ですが、その微かな輪郭や輝きがあるとないでは何かが違う。

伝統を超えることが、新たな伝統となる。

前回の“NISHIJIN EDITION”でも、同じくインテリア・トリムとセンター・コンソール・パネルの加飾を担当した村田氏。今回の“NISHIKI LOUNGE”作品制作にあたっては、並々ならぬ想いがあったそうです。

「BMWさんから依頼をいただいた時から、前回の“NISHIJIN EDITION”とのつながりをすごく意識しました。西陣の意匠というのは、モダン化したり伝統に回帰したりと、時代によって趨勢の移り変わりがあるんです。前回の“NISHIJIN EDITION”で表現された絢爛豪華なイメージは、伝統的な西陣を象徴するものでした。そう考えた時に、今回のコンセプトである“やすらぎに満ちたきらめき”は、まさに今の時代を映すものなんじゃないか、と思ったんです」

前回のプロジェクト: BMW X7 “NISHIJIN EDITION” ​

村田氏はだからこそ、新しいアプローチを取り入れたかったと語ります。​

「五色銀重で用いた焼箔は、銀箔を化学反応によって変色させるという独特な製造方法で作られます。その特徴は特有の色味と経年変化です。この焼箔の上から、色箔(を溶いたもの)を叩いて重ね付けていくという作業をしました。色箔は固定された色味から変化することがありません。この変わることのない自覚的な色味を使うというのは、現代の帯の作り方のひとつの傾向なんです。なのでそのあたりも意識しながら、焼箔の上に色味を足していく、増していくということをしました」​

普段の制作において、五色銀重にここまで色を重ねることはないといいます。そして新たな素材として、天空に輝く星のきらめきを表現するために採用したのが真珠の粉でした。

「真珠の粉は自分の祖父が初めて使った素材で、その歴史はまだまだ短いものですが、今回星のきらめきを表現するのに適していると思い採用しました。このきらめきをより引き立たせようと何度も試行錯誤した結果、もう少し(五色銀重の背景を)消さなくては、となっていったんです。通常、五色銀重をこんなに消すことはまずありません。ですがこういうアプローチや新しい素材を組み込んでいけるという、一種の懐の広さも伝統の良さだと思います。

※「西陣」「西陣織」は、西陣織工業組合の登録商標です。

楽芸工房

楽芸工房

西陣織の特徴のひとつである引箔。楽芸工房はこの箔を織り込むための技術を支え、守り続けている。近年では伝統工芸の枠を超え、アートやデザイン、インテリア、ファッションなど、幅広いジャンルとの接点をつくりながら、国内外のマーケットに向けて革新的な独自の意匠を提案している。​

楽芸工房 Webサイトはこちら​

CONSOLE LID & BAG

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE” CONSOLE LID & BAG

職人の手仕事が、レザーに細微な表情を与える。

センター・コンソールから続く位置に据えられたコンソール・ボックス。このリッド部分にはレザー・テキスタイルの加飾が施されました。制作を担ったのは、丹後地方に工房を構える『kuska fabric』。代表である楠泰彦氏にお話を伺いました。

「弊社はもともと、家業として丹後ちりめんを作っていました。私が代表となってからは大きく舵を切り、伝統工芸の原点に立ち返りながらその技術をより生かすため、生産体制をすべて手織りにシフトしつつ、ネクタイを主流に洋服の生地やレザー製品を作っています。日本から世界へと展開していこうというなかで、今回BMWさんからお話をいただいた時は大変嬉しく思いました」

クルマのコンソール・リッドという、初めて制作するものならではの難しさもあったようです。

「我々が担当する意味、すなわち『kuska fabric』らしさをどう表現すれば良いかを考えました。また、クルマの内装として難燃性や耐摩耗性も求められることから、経糸(たていと)も緯糸(よこいと)も革で織る、レザー100%の織物を開発したのです。

伝統を掛け合わせ、かつてない美が生まれた。

このレザー・テキスタイルには、インテリア・トリムやセンター・コンソール・パネルと同じく『楽芸工房』の村田氏による箔の装飾が施されています。いま一度、村田氏にご登場を願いましょう。

「箔を付けるものとして、レザーというのはかなりシビアな素材です。幸いに楽芸工房ではノウハウもあり、トリムやパネルとの世界の連続性を考えてイメージどおりに仕上げることができました。このリッドやバッグは織物として立体的になっているので、光の加減で真っ暗に見える場合もあれば、パールやピンクが際立つ瞬間もあります。革でありながら平坦ではなく、箔のきらめきをより活かしてくれる。それが最大の魅力ですね」

村田氏の言葉にあるように、今回『kuska fabric』には、コンソール・リッドと同様の技法で編み上げたレザー・バッグも制作いただきました。ふたたび楠氏が語ります。

「箔が光によって表情を変える。その変化を活かしながら、織物本来の美しさをも追求したレザー・テキスタイルができたと思っています。また、今回の“NISHIKI LOUNGE”のコンセプトから着想した【無限の広がり】というキーワードをもとに、文様としては連続柄で繁栄を意味する市松模様を採用しました。レースのチェッカー・フラッグにも用いられるなどクルマとの親和性も高く、古から国を超えて愛されてきたこのモチーフをモダンな形で取り入れました。さまざまな条件を同時にクリアすることは大変なことでしたが、今回のプロジェクトを通して『kuska fabric』としての唯一無二を表現できたと感じています」

kuska fabric

kuska fabric

大量生産・大量消費ではなく、職人が生み出す手織りの質感をグローバルに表現するものづくりがしたい。そんな想いを胸にスタートしたkuska fabric。1つ1つの素材と対話をしながら、職人の手仕事から生まれる豊かな膨らみと陰影、そして優しい風合いを未来に届けるべく、進化を続ける。​

kuska fabric Webサイトはこちら​

FLOOR MAT

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE” FLOOR MAT

途絶えたものを甦らせ、さらなる可能性を拓く。

“NISHIKI LOUNGE”において、無限のきらめきは乗員の足元にも広がっています。特別に誂えられたフロア・マット。この製作を担ったのが、国内有数のファブリック・メーカーである『川島織物セルコン』です。社内に編成されたプロジェクト・チームは、基布に職人がタフティングガンと呼ばれる電動工具で糸を打ち込んで製品を作っていく「ハンドタフト」という技法を採用しました。同社ではかつてこの技法を用いた製品を生産していましたが、需要の減少によりいったんは技術を手放していたと、プロジェクト・チームの北村氏は明かします。

「以前は緞帳などの大きなものも扱っていましたが、今では社内に(ハンドタフトを)打てる職人もいなくなっていました。そこで社員に、現在もハンドタフトを続けている国内の工房へ修行に行ってもらい、技術を習得して小さなものからまた始めていこうと進めていました。

今回ハンドタフトで打ち込むパイルとして、2色に染め分けられた絣糸(かすりいと)が選ばれました。その経緯と狙いについて、チームの井筒氏が語ります。

「今回の『”星”がきらめく、美に満たされたやすらぎの空間』と言うコンセプトを受け、ハンドタフトで打ち込む素材としてさまざまなものを試しました。その試行錯誤のなかで行き着いたのが絣糸です。絣糸は通常、染め分ける部分のコントロールが難しいため、工業製品には使いません。​今回はタフト時に細かくコントロールをしながら、新たな挑戦という意味も込めて制作に臨みました」

さらに、北村氏が話を継ぎます。

「絣糸を使うと、染まっている部分といない部分がランダムに出てしまいます。その変化を風情とする製品なら良いのですが、均一な発色が求められる工業製品では、それはただのムラ、不良になってしまいます。今回はそのランダムな染まり癖を、大きなムラとしては出ないようにしつつ、無限の宇宙を描く唯一無二の効果として活かすことにトライしました」

伝統に培われた美を、現代の工夫で進化させる。

実際の作業を担当した小寺氏にとっても、今回の製作は特別なものだったといいます。

「ハンドタフトでパイルを打つ際は、複数の糸を撚り合わせて1本のパイル用の糸を作ります。普通は同色の糸を撚り合わせますが、今回の場合は絣糸と黒、紺、紫など合計で4色の糸から5本を選んで撚り合わせた7種の撚糸を使用しています。

ある種無限とも言えるその組み合わせで異なる色彩を表現するのですが、タフティングガン​にセットできる撚り合わせのパターンはひとつだけなので、打ち込む色を変えるたびにタフティングガンに糸をセットし直して、微妙な色彩の変化を“打ち込んで描く”ことに集中しました。特に暗い部分から明るい部分へとグラデーションを描く箇所には、細心の注意を払いました」

伝統に培われた美を、現代の工夫で進化させる。

「運転席と助手席、左右の後席の4つのマットは、それぞれすべて異なるデザインとなっています。まずはクルマ全体のフロアをひとつの宇宙と仮定して下絵を起こし、4つのマットそれぞれに星のきらめきを感じられるようなデザインにするべく、下絵の段階で幾度も修正を繰り返しました。どの席に座っても、ひとつとして同じパターンを目にすることはありません」​

完成した4つのマットを広げながら、井筒氏が説明をしてくれました。​

「こういうお話をいただくと、現場の人間はいろいろ考えます。我々はメーカーとして、上流から下流までさまざまな工程を自社で持っているので、ああしたらどうだろう、こうしてみよう、と考えたことを自分たちですぐに実践して確かめることができる。そういう試行錯誤を通して、現場の技術力は上がって行きます。そのような意味でも今回は非常にありがたいお話をいただいたと、いま改めて思っています」​

と、北村氏はプロジェクト・チームの面々に向かい目を細めました。​

川島織物セルコン

川島織物セルコン

1843年に京都で創業した川島織物セルコン。帯や打掛、緞帳からカーテン、インテリア雑貨、床材、壁装材に至るまで、その事業は多岐にわたる。そのような環境のなか、職人たちは培われた伝統的な技術に最新鋭の現代技術を掛け合わせながら、織物に秘められた無限の可能性を探究し続けている。​

川島織物セルコン Webサイトはこちら​

EXHIBITION

BMWブランド・ストア『FREUDE by BMW』(東京・麻布台ヒルズ)にて展示予定。

BMWのクラフトマンシップと名匠たちの技と思いが重なり合い誕生した、BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”。2月10日(月)より、東京・麻布台ヒルズのBMWブランド・ストア『FREUDE by BMW』にて特別展示いたします。

唯一無二の2トーン・ペイントを纏い、きらめきに満ちた無限の世界を内に抱いた、真に特別な一台。ぜひご来場のうえ、その美の世界をご堪能ください。

展示情報

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”


会期:
2025年2月10日(月)~3月3日(月)

会場:
BMWブランド・ストア『FREUDE by BMW』

住所:
東京都港区麻布台 1-3-1 麻布台ヒルズ タワープラザ 1F/2F

営業時間:
11:00am~10:00pm(年中無休)​

※営業時間は予告なく変更となる場合がございます。最新情報は公式Instagramをご確認ください。

公式Instagramはこちら

BMW X7 NISHIKI LOUNGE – ワークショップ開催

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”

BMW X7 NISHIKI LOUNGEの完成を記念し、インテリアを手掛けた職人たちによる特別ワークショップを、BMWブランド・ストア『FREUDE by BMW』(東京・麻布台ヒルズ)にて2月下旬~3月上旬に開催いたします。BMWのクラフトマンシップと、京都の伝統工芸の美しい融合を、ぜひあなたの手でご体感ください。

募集期間:
2025年2月3日(月)~2月16日(日)11:59pm​

詳細はこちら

BMW X7 NISHIKI LOUNGE 完成記念キャンペーンを開催

BMW X7 “NISHIKI LOUNGE”

BMWのクラフトマンシップと、京都の伝統工芸を触発し跳躍させたBMW X7 NISHIKI LOUNGEの完成を記念したキャンペーンを実施いたします。

BMW X7 NISHIKI LOUNGEのコンソール・ボックスを手掛けた「kuska fabric」とコラボレーションし、京都でのkuska fabric工房見学が付いたBMW X7試乗&ご宿泊や、イニシャル刺繍が施された「kuska fabric」特製のビスポーク・ネクタイをプレゼントいたします。​ぜひ、この機会をお見逃しなく。

応募期間:
2025年2月3日(月)~2025年2月28日(金)11:59pm​

※BMW X7 NISHIKI LOUNGEはご試乗いただけません。​

詳細はこちら

※このページで使用している画像・動画は日本仕様とは異なります。また、オプション装備等を含む場合があります。

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