BMW Japan Presents 反田恭平＆ジャパン・ナショナル・オーケストラコンサートツアー2023・レポート

2023年2月20日（月）。今、世界が最も注目するピアニストのひとりである反田恭平氏と、彼がプロデュースするJapan National Orchestraによるコンサートが、東京・赤坂のサントリーホールにて開催されました。

今回のツアーにはゲスト指揮者として、反田氏が公私ともに敬愛するマエストロ、佐渡裕氏が登場。さらにBMW Japan主催公演日には、エントランス前のアーク・カラヤン広場へBMWラグジュアリー・クラスの最新モデルが集結。

多くの人々の、数限りない歓びにあふれたコンサート当日の模様をお届けいたします。

午後7時、開演。最初の演目は、反田氏がピアノ演奏に加え指揮をも務める“弾き振り”にて行われる、ショスタコーヴィチの『ピアノ協奏曲第1番ハ短調作品35』。静かな出だしから旋律が徐々に高まるように、演奏も熱を帯びてゆきます。情感豊かにピアノを奏でながら指揮を執る反田氏のもと、オーケストラのメンバー、そして会場の観客までもが一体となり、この協奏曲を作り上げてゆきました。

演奏終了とともに、割れんばかりの拍手がホールを包みます。鳴り止まないその賛辞に応え、反田氏によるアンコール。ピアノ独奏によるシューマン／リストの『献呈』が、プログラム前半の終奏として美しく響き渡りました。

休憩を挟み、ステージ上の指揮台には佐渡裕氏が登壇。心地よい緊張感のなか、マーラーの『交響曲第1番ニ長調「巨人」』が始まってゆきます。時に囁くように、時に情熱的に。自在に音色を描き出す佐渡氏のタクトに呼応し、反田氏のピアノ、そしてオーケストラが、ホールを超えて拡がりゆく圧巻の世界を出現させます。

時間を忘れるような演奏。クライマックスを迎えた後、再びの鳴り止まない拍手。感動のうねりのなか、佐渡氏の指揮をもって描くアイルランド民謡『ロンドンデリーの歌』をアンコール。最後まで熱量の衰えぬ演奏をもって、歓喜あふれる一夜の宴を締めくくりました。

今回の公演では、新たに始動したBMWの会員制コミュニティ「FREUDE Membership Club（フロイデ・メンバーシップ・クラブ）」メンバーから選ばれた方々を、本番直前のリハーサルであるGP（ゲーペー）見学と公演後のミート・アンド・グリートへご招待いたしました。

GPにおいては、佐渡氏と反田氏から見学者のためのコメントをいただく場面も。またミート・アンド・グリートにおいては両氏をはじめ、オーケストラのメンバーとも交流いただき、その歓びをさらに深めていただきました。

PROFILE

プロフィール

反田恭平（ピアノ／指揮）
Kyohei Sorita

2016年のセンセーショナルなデビュー以降、毎年定期的にリサイタルやオーケストラとのツアーを全国で開催。2021年10月、第18回ショパン国際ピアノコンクールにおいて、日本人としては実に半世紀ぶりとなる第2位に入賞。以降、ピアニストとして、指揮者として、ウィーンを拠点に活動の場を広げている。

佐渡裕（指揮）
Yutaka SADO

故レナード・バーンスタイン、小澤征爾らに師事。1989年、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。現在はトーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督としてウィーンを拠点に活動。日本国内でも兵庫県立芸術文化センターの芸術監督やシエナ・ウインド・オーケストラの首席指揮者を務める。2023年4月、新日本フィルハーモニー交響楽団の音楽監督に就任予定。

ジャパン・ナショナル・オーケストラ
Japan National Orchestra

現在も楽団のプロデュースを手掛ける反田恭平が、ソリストとして活躍する同世代の実力派アーティストを結集し2018年に始動。サントリーホールでの2,000席完売をはじめ、室内楽では異例の動員数を記録した。2021年1月に現在の名称へと改称、同年5月に管弦楽団として日本初の株式会社に。奈良県を拠点に世界へ向けて発信を続けている。